Everyday Messenger新旧比較


 私のメインのカメラバッグはPeak DesignのEveryday Messengerだ。これはカメラバッグとしてのみならず普段遣いのバッグとしても利用している。
 しかしKickstarterで購入したもののため、すでに4年弱使用している。まだまだ使えはするものの擦り切れそうな部分も出てきた。そのため、今年のKickstarterで買い換えることにした。
 新しいものが届き古いものと見比べたところ、仕様が変わっている箇所が想像以上に多かったため変更箇所をまとめる。


 まずは公式にもアナウンスされていた背面について。新しいものはキャリーバッグの取っ手に通すことができるループが追加されている。事前に知っていたのはこの仕様変更だけだ。
 また、写真でもわかるが旧バージョンは背面のみ材質が異なっていた。前面・側面はやや撥水効果がある布だったが、新バージョンでは背面も同じ材質が使われている。


 次に細かいデザイン面。底部は防水・耐摩耗の素材が貼り付けられているが、新しいものは背面の固定具がなくなった。


 全面フラップの「peak design」と書かれたタグもわずかにデザインが変わっている。


 三脚を通す部分、ゴムバンドを入れる箇所に「the everyday messenger 15"」のテキストが追加されている。これは13"のサイズが追加されたときに変更されたものだろう。また、このポケット表側がやや伸縮性がある材質に変更されている。このためこの部分の収納容量がわずかに上がっている。


 ポケットの内部も色が変わっている。


 金具の色も変わっていた。写真では旧に傷があることもあってわかりにくいが、旧はシルバー、新はガンメタになっている。


 背面のポケットも仕切りの材質が変わっている。これは三脚用ゴムバンドのポケットと同じ材質になっているため、もしかしたら耐摩耗性が高い材質なのかもしれない。
 この仕切は旧ではマジックテープがあったが、新では無くなっている。



 また、旧型ではこの背面ポケットは左右にペンなどを入れられる程度に仕切られていたが、新では背面から見て右側の仕切りが無くなった。左側には残っている。


 ベルトの取付部内側の処理も変わった。古いものは金具に当て布があったが、新型では金具が露出している。内容物と金具が直接触れる可能性がある。


 ここからは機能面にも関係する部分だが、底部も少し変わっている。
 新旧の写真を見比べればわかるが、旧のほうが形がしっかりしている。底部にはおそらくプラスチックの芯地が入っていると思われるが、新しいほうが柔らかいものになっているようだ。このため柔軟性が増している。



 前面ポケットの中は仕切りのゴムが変わっており、布地も厚みが増している。古い方は頻繁に使用しているとゴムが伸び切ってしまいそうだったが、新しい方は強度が増しているようだ。
 ただし、このおかげで伸縮性は犠牲になり仕切りに入れられる容量はかなり減ったと思われる。


 一番大きな変更は側面ポケットだろう。この写真からは下部にマチが追加されているため容量が微増したことがわかる。


 また、左右ともに赤丸部分にマグネットが埋め込まれ、軽くではあるがポケットが閉じるようになった。


 スタビライザーの収納部分も変更されており、側面ポケットと共通になった。古いものでは側面ポケットとスタビライザー収納スペースは仕切られており、スタビライザーのスペースが非常に狭かったため出し入れがかなりの手間だった。
 この変更によってスタビライザーの出し入れが楽になったが、側面ポケットへ収納したものとスタビライザーの金具が直接触れるようになった。また、ごく小さなものを入れるとスタビライザーの出し入れ口からこぼれる可能性がある。


 旧バージョンの一番の問題点だったであろう溶ける滑り止め。Everyday Messengerではあまり聞かないが、同じ材質だったSLIDEでは溶け出した滑り止めが服を黒く汚したという報告がある。これは洗濯しても落ちない。
 この滑り止めはおそらくであるが材質が変更されたように思える。とはいえ見ての通り旧品は4年弱の使用ですでに溶けており元の状態を思い出せない。まあSLIDEでは変更されているし、Peak Designがこの問題を放置するとも思えないので対策されているんじゃないだろうか。


 機能面での最大の変更はFlex Foldが二重の新型になっていることだ。
 個人的にはこの二重のFlex Foldは活用したことがないため、ただ厚ぼったくなっただけに感じてしまう。

 今回、Kickstarterで購入した最初期のものと最新のものを比較したが、公式にアナウンスされている箇所以外にも多くの箇所が変更・改良されていることが分かった。中にはコストダウンと取れるものもあるが、全体的には使い勝手を向上させるためのものがほとんどだ。
 新製品でないものに対しても細かな改良を続けてより良い製品にしようという意思が感じられる。さすがPeak Designだ。

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