あまりにもブログに書くことがなさすぎるため、カメラとは関係ないが最近買った商品についてレビューしてみたいと思う。

 「allocaco 卓上ドリンククーラー」というこの商品はペルチェ素子を利用してコップを直接冷却・加熱するものだ。これにより常温の飲み物を10分で冷却し、温かい飲み物も飲み頃の温度をキープできると謳われている。

 インターフェースは本体にボタンが一つだけのシンプルなもの。このボタンを押せば電源が入り冷却開始、長押しで加熱へ切り替えができる。

 この製品のメリットは上に挙げられたとおりだが、ここでは実際に使ってみて分かったデメリットについて語る。


・伝熱面の平滑さが低い

 本製品は本体の伝熱面とアルミ製コップが接触し、接触面から熱を伝えることで機能する。そのため本体の伝熱面とコップは密着している必要があるのだが、本製品ではそのあたりは配慮されていないようだ。

 私が買った個体では本体伝熱面に最初から変形が見られた。わずかに出っ張っているのだが、このせいで接触面積が低下する。



 解決策としては、伝熱面に少量の水を入れておくことだ。この水がCPUとCPUクーラーの間のグリスのような役割をしてくれる。しかしコップ底部が常に濡れる状態となるため、結露したコップのように水滴が落ちる。

 同じく熱伝達が第一となるCPUクーラーではCPU接触面が鏡面に磨き上げられている製品が多い。このドリンククーラーも鏡面にしろとまでは言わないが、せめて凹凸くらいは気を使ってほしかった。


・底面から冷却するため飲み物の上側が冷えない

 水は温度が低くなると比重が増し重くなる。

 氷による冷却の場合、水面に浮かんだ氷に冷やされた水は重くなり底に沈み、温かい水が押し上げられて氷と接触し冷やされる、という循環でコップの中の水は均等に冷やされる。

 しかしコップ底部からの冷却では冷やされた水が最初から底にあるために対流が起きず、コップ上側の飲み物は冷却されない。更にアルミ製コップがヒートシンクの役割をすることで空気中から吸熱するため、放置しているだけでは全体を冷やしきれない。



 飲み物全体を冷却するにはマドラーやスプーンなどでかき混ぜる必要がある。


・アルミ製コップは熱い飲み物を入れると唇が熱い

 アルミは熱伝導率に優れる材質のため、熱い飲み物を入れるとコップ自体もあっという間に熱くなる。手で持つことも難しくなり、飲む際は唇が熱くて非常に飲みづらい。

 手で持つときに関してはシリコーンのカバーが付属しているのだが気休め程度のため、結局熱いことに変わりはない。


・結露が激しい

 熱伝導率のいいアルミのコップ自体を冷却するため結露が多い。



・消費電力がやや多い

 付属のACアダプタは12V3Aのものだった。そのため最大で36W消費していると思われる。

 ペルチェ素子を使う製品のためこのくらいの消費電力は仕方ないところではあるが……


・うるさい

 常に冷却ファンが回っているため、そこそこの音がする。イメージとしては負荷が激しいときのPCくらいの音だ。


 デメリットの多くはコップにプラスチックのライニングを施すだけで解決できるのではないかと思う。コストは当然上がるだろうが、現状では熱い飲み物をこのコップで飲もうとは全く思えないので多少価格が上がっても改善してほしかったところだ。

 デメリットを書き連ねていったが、この製品には概ね満足している。

 まず常温の飲み物でも比較的短時間で冷却できるという点が優れている。私は日本酒をよく飲むのだが、一升瓶を常温で保存していると瓶ごと冷やすには非常に時間がかかってしまう。そのときこの製品であれば飲む分だけを冷やせるので所要時間が短縮できる。また、氷で冷やすのとは違い溶け出した氷で飲み物が薄まらない。

 私は主に氷水や氷を入れたお茶の保冷に使っている。キンキンに冷えた飲み物を長い時間冷えた状態で置いておけるのはなかなか便利だ。