このスクリーンは主に拡散性の強さが性能差となる。拡散性が強いスクリーンはピントの山がつかみやすくなるが暗くなり、逆に弱いものは明るく見えるがピントがわかりにくい。
昨今のAFが主となったカメラでは後者のピントがわかりにくいが明るいスクリーンが採用されているようだ。
そこで気になった疑問、私の持つカメラはどのくらいのF値までの光が見えているのだろうか?
というわけで実際に測ってみた。
測定方法は三脚に固定したカメラのファインダーにTG-3工一郎をあてがい、ファインダー内を絞り優先オートで撮影するというもの。
これを各絞り値で行えば、F値を小さくしてもSSに変化が見られなくなる部分が生じるはずだ。
測定対象は以下の3つのカメラ・レンズで行った。
・SD1 Merrill + Art 50mm F1.4
・α900(M型スクリーン) + SMC Takumar 55mm F1.8
・EOS 20D + EF 50mm F1.8
α900と20DはF1.4のレンズを持っていないためF1.8レンズで行う。
測定は下記の条件で行った。
・日没後
・光源は蛍光灯
・被写体は白い壁
・ピント位置は無限遠
・測定対象・TG-3ともにそれぞれ三脚で固定
・TG-3はAモード
・TG-3の測光はスポット測光
・TG-3の焦点距離・絞り・ISO感度は測定中変更しない
・各レンズはF4から1/3段(SMC Takumar 55mm F1.8は1/2段)ずつ絞りを開けていく
・各絞りで3枚撮影し、その平均のSSを測定結果とする
この条件で下のような写真を撮った。
【OLYMPUS TG-3, 13.5 mm(換算74 mm) F2.8, @F4.2, 1/8, ISO1600, 0EV】
@SD1 Merrill + Art 50mm F1.4, F4
【OLYMPUS TG-3, 11.8 mm(換算65 mm) F2.8, @F3.8, 1/15, ISO1600, 0EV】
@α900 + SMC Takumar 55mm F1.8, F4
【OLYMPUS TG-3, 15.4 mm(換算85 mm) F2.8, @F4.5, 1/20, ISO1600, 0EV】
@EOS 20D + EF 50mm F1.8, F4
そして測定結果が以下のとおり。
SD1 Merrill + Art 50mm F1.4
α900 + SMC Takumar 55mm F1.8
EOS 20D + EF 50mm F1.8
まずSD1であるが、概ねF2.2までの光束が見えているようだ。スクリーンの拡散性はそこそこなのではないだろうか。
しかしピント合わせ時には左下付近がどうも解像度が低めに見えることがある。
α900は……グラフを見る限りF2まで? しかしレンズがレンズなだけによくわからない。F値の刻み幅が粗すぎる。F2.8〜F1.8間が一刻みしかないのだ。
しかし覗いていて広く、ピントの山がわかりやすく、四隅でもピント合わせが難なくできるので良いファインダーであることは間違いない。
だれか現代的なF1.4レンズを持っている人がいたら追試してみてもらいたいものだ。
EOS 20D、一番ひどい。まあそんなものだろうと思っていた。
しかし肉眼ではこの測定結果よりも小さいF値でも明るさの変化が感じられるような気がする。アイポイントの長さもTG-3での計測とは違っているので、そのへんの影響もあるかもしれない。
0 Comments:
コメントを投稿