Peak Design新製品(2017年)
毎年恒例のPeak DesignのKickstarter。今年も出資。
今回、新しいCapture v3とPro Pad、SLIDEのセットに出資し、ついでに新しいLEASHとCUFFも購入。
LEASH以外は旧版も持っているので比較を行う。
まずはCapture v3。かなり大きい変更があった。
第一に小型化された。重量もv2比で3割減とある。付属のStandard Plateも薄型になった。
しかし小型化にあたって悪くなった点もある。
まず、薄型化されたStandard PlateはCapture v1、v2で使用できなくなった。
カメラを横から入れれば取り付けはできるのだが、縦から入れるとCaptureの取り付けボルトがカメラ底面と干渉してしまう。
しかし、これには対策がある。
Capture v3には従来別売りだったロングクランピングボルトが付属している。
このボルトをv2に使用すれば取り付けネジの飛び出しがなくなり、v2でも底面が干渉しなくなる。
これは公式にアナウンスされた使い方ではないので、その他の不具合が発生する可能性は否定できない。
二つ目に、取り付け幅が狭くなった。
このため、私が愛用しているthinkTANKphotoのRotation180 Proでは肩紐への取り付けができなくなっている。
v2では幅広な肩紐にも対応できる幅があったが、v3ではご覧のとおりだ。
第三に、Capture Toolが使用できなくなった。
プレート取り付け部よりもネジ頭が奥まった場所についているため、Capture Toolをはめることができない。
そもそも、ネジ頭の形状が変更されているためCapture Toolが噛み合わなかった。
このため取り付けは手締めでしか行えなくなっている。
しかし前述のロングクランピングボルトならば六角での締め付けとなるため、Capture Toolの六角部分で強固な締め付けが可能だ。
ベルトなどに付ける場合、ロングクランピングボルトは背面のネジの飛び出しが体に当たり使えないため、通常のボルトにも六角穴を付けていてほしかった。
他にも小型軽量化のためにスポイルされた機能がある。
・ベース逆付けによるアンカー取り付け
・右側のスプリング
・ベースの三脚穴
・プレートロック機構
これらのスポイルされた機能は、正直なところ冗長で活用している人は殆どいなかったのではないかと思われる。特にベースの三脚穴は活用のしようがなかった。何のために付いていたのだろうか?
しかしプレートロック機構はCapture Lensで使用する際は活用していたので、なくなったのは少々寂しい。
次にPro Pad。これは率直に言うと改悪としか思えなかった。
まずこちらも小型化されクッション面積が減った。
さらに裏面も旧版のほうが柔らかくクッション性は高そうだ。
取り付けの自由度でも、表面を見て分かる通り縦向きに固定する機能がなくなった。
こちらもCaptureの小型軽量化の影響でv3では旧版は使用できない。
しかし縦向きに使用したい場合はv3でもなんとか使用できる。
縦向きに使用したい人は旧版が無くなる前に確保しておいたほうがいい。
また、ベース部を通す部分が新型では固く非常に通しにくい。
最初にも書いたがこれは改悪だ。デザイン面はともかく、機能面では何ひとつ褒める点が見つからない。
新型CUFF。これはKickstarter以前に改良されたものだ。
手を通した後の長さ調整が簡単になっている。すこし引っ張れば手首部分が締まってくれ、脱落防止には効果が高い。
また、この世代からアンカーの取付部が多少変更されていた。
下が新型だ。バネがやや強くなっており、不意の脱落が起こりにくくなったようだ。
もともと旧型でも脱落したことなんてないが。
新型LEASHとSLIDE。このLEASHもKickstarter以前の改良だ。
LEASHは旧型を持っていないので改良点はよくわからない。
伸縮のスムーズさは伸ばす方向は十分。縮める方向はコツがいり、JETGLIDEと比較すると不合格。一眼レフクラスには細すぎるため使うことはないだろう。
SLIDEはものすごく、ものすごく良くなった。伸縮のスムーズさは旧型のガッカリ具合とは比較にならず、JETGLIDEにはあと一歩及ばないながらも比肩すると言っていいだろう。惜しむらくはクッション部分が伸縮には使えないために最短時の長さがやや長いことだ。
すべり止めも新しくなり、耐久性が増したとアナウンスされている。旧型では滑り止め部分が溶け出し服を黒く汚したという報告もあるため、新型では改善されているのではないだろうか。
LEASHとSLIDEにはこの世代から非常に小さいアンカーマウントが付属している。
これはCaptureには付けられずアルカ互換でもないのだが、とても小さい。
私は縦グリの底面に付けた。従来のプレートでは縦グリ使用時に手に当たる部分が大きかったためグリップ感を損なっていたが、このアンカーマウントならばほぼ気にせず使用できる。
最後に新型アンカー。これもLEASHやCUFFと同タイミングでの改良だ。
写真は右が第二世代、真ん中が第三世代、左が最新の第四世代。
これは最高だ。
ヒモ側の半分がテーパになっているところが最大の特徴となっている。旧型では取付時もアンカーを指で押し込みながらスライドさせる必要があったが、新型では取付部に引っ掛けたあとに軽く引っ張るだけで取り付けできる。
また、取り外し時もテーパ部分のおかげで外す方向に力をかけやすい。
紐部分も細くなったために三角環を使用しなくても取り付けができる。GRのような取付部にも付くだろう。
耐荷重には一抹の不安が残るが、公式発表では第三世代と変わらない90kgを謳っている。実際に第二世代よりは丈夫に思えるし、第二世代はほつれが起きやすかったためそれよりは安心できる。
【2018/06/10追記】
第四世代(V3)にほつれの問題が発生したため、紐を太くしたV4への交換が発表された。
今年の新製品はPro Pad以外は順当に良くなっている。惜しむらくはCaptureの取り付け幅が狭くなったことだ。ザックの肩紐などに付けることを想定している人は取り付け幅76mmに適合するか確認したほうがいい。
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