先日、BBLという改造レンズを紹介した。
BBL -ボケがボケるレンズ- | 五海里
http://illlor2lli.blogspot.jp/2016/05/bbl.html
この記事の中で「Foveon機にBBLを使用すると赤被りが激しい」と書いたが、改造元にて原因を調査してもらったところSAマウント機に付いているダストプロテクタ兼IRフィルタのカット特性に問題があることがわかった。
BBLに使用されているAPDフィルタは赤外線を透過すること、SAマウント機のIRカットフィルタが赤外線をカットしきれずセンサのR層で吸収されることが合わさり問題が起きていたようだ。
可視光はAPDフィルタでF3.2相当まで減光されているにも関わらず赤外線はF1.4そのままの量がセンサに入射することで、総受光量中の赤外線の割合が高くなって赤被りを生じていた。
もともとFoveon機は色の再現性が低く暖色寄りになる傾向があるが、このIRカットフィルタの特性による部分も大きいのではないだろうか。
対策としてレンズ内にIRカットフィルタを入れてもらい、赤被りはすっかり解消された。
これでSD1でBBLをなんら気兼ねなく使うことができるようになった。
さっそくテスト撮影を行ってきた。
全く問題なく色が出るようになっている。今度こそ何の気兼ねもなく使えるレンズとなった。
ちなみに、赤外線に対して感度を持っていることが原因で今回の赤被りを生じたということは、EOS 60DaやD810AのようなHα線が写る天体用カメラでも同様の不具合が発生する可能性があるのではと思われる。
私はそういったカメラを持っていないので確認できないが、そういったカメラを使っていてBBL改造に興味があるならば注意したほうがいいかもしれない。
【SIGMA SD1 Merrill, 50mm F1.4 BBL, @50.0 mm F1.4, 1/30sec, ISO100, 0EV】
【SIGMA SD1 Merrill, 50mm F1.4 BBL, @50.0 mm F1.4, 1/30sec, ISO100, 0EV】
【SIGMA SD1 Merrill, 50mm F1.4 BBL, @50.0 mm F1.4, 1/200sec, ISO100, 0EV】
【SIGMA SD1 Merrill, 50mm F1.4 BBL, @50.0 mm F1.4, 1/125sec, ISO100, 0EV】
【SIGMA SD1 Merrill, 50mm F1.4 BBL, @50.0 mm F1.4, 1/250sec, ISO100, 0EV】
【SIGMA SD1 Merrill, 50mm F1.4 BBL, @50.0 mm F1.4, 1/250sec, ISO100, 0EV】
【SIGMA SD1 Merrill, 50mm F1.4 BBL, @50.0 mm F1.4, 1/80sec, ISO100, 0EV】
【SIGMA SD1 Merrill, 50mm F1.4 BBL, @50.0 mm F1.4, 1/250sec, ISO100, 0EV】
全く問題なく色が出るようになっている。今度こそ何の気兼ねもなく使えるレンズとなった。
ちなみに、赤外線に対して感度を持っていることが原因で今回の赤被りを生じたということは、EOS 60DaやD810AのようなHα線が写る天体用カメラでも同様の不具合が発生する可能性があるのではと思われる。
私はそういったカメラを持っていないので確認できないが、そういったカメラを使っていてBBL改造に興味があるならば注意したほうがいいかもしれない。
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