レンズの性能のひとつとして語られることも多い「ボケ味」。これは評価としては他の解像力や色収差、歪曲などとは違って、見た目の印象からの定性的なものしかほぼ存在していない。 そこで、ここではボケ味の良し悪しを決定するための一要素を計測し、光軸中心における特定距離の後ボケという限定的な領域での評価を行う。 計測方法は以下。 ・撮影対象は赤色LEDとする。 ・レンズのピント位置は最短。ただし冒頭写真のように隣のLEDと重なりそうな場合は極力大きくなる位置とする。 ・対象のボケは光軸中心に配置する。 ・撮影距離はレンズによって適宜変更する。 ・撮影後、ボケ部分のみを正方形にトリミングし、ニアレストネイバーにて100*100pixelに縮小、上下左右の四方向で中心からピクセルの明るさを記録し、その平均を取る。 ・計測結果をグラフ化し、評価する。 この測定方法では主に球面収差の影響が現れる。現実には光軸中心以外ではコマ収差・非点収差・口径食などの影響が現れるため、この結果はあくまでボケ味を構成する一要素しか判断できない。 また、2パターン撮影したレンズの結果を見ればわかるが、撮影距離とピント位置の組み合わせで収差の変動がある。そのためSTFのような特殊レンズでなければピント位置によっては良くも悪くもなる可能性がある。 ・SONY ...