高倍率マクロのススメ

 私はもともと万年筆等の文具類を撮影したくてカメラにハマった。  そういった小物の撮影には三脚であるとか背景紙であるとか演色性の良い光源であるとかの機材類が様々必要になるが、まずは何よりも寄れるレンズがなければ話にならない。  そのため私が最初に一眼レフを購入した際はMACRO 70mm F2.8 EX DGを同時に購入した。しかし、等倍マクロの70mmでも一眼レフの大きい撮像素子で撮影すると期待したほど寄れないと感じる。APS-Cでも24×16mmの範囲までしか撮影できないのだ。  通常はそこまで寄れれば充分なのだが、万年筆のペン先、特にイリジウムの形状を撮影したいと思うと全く不足だった。イリジウムなど大きいものでもせいぜいがSφ1mm程度のため、APS-Cの長辺24mmに対して4%程度の大きさにしか写せないのだ。  そこで撮影倍率1倍を超える倍率を得る必要がある。  この記事では撮影倍率を稼ぐ方法を幾つか挙げていく。 クローズアップレンズ  まずは一番お手軽な方法であるクローズアップレンズ。レンズ先端に取り付ける凸レンズが付いたフィルタだ。  利点としてはとにかく手軽であることと、さほど値段が高くないことだ。  欠点は余計なレンズを通すことで写りが悪くなること、フィルタ枠が長いため広角レンズでケラれる場合があること、つけた状態では無限遠に合焦できなくなること。  写りの悪化はアクロマートレンズを採用したものならばまだマシなようだが、それでも悪化することは避けられない。とくに周辺部の写りは顕著に悪化する。  しかもそれだけの像の劣化がありながら、倍率はそこまで上がるわけでもない。  私は安物を一枚だけ持っているが、全く使っていない。もう少しだけ倍率を稼げればいいという目的で、かつなるべく安く済ませたい場合は有効な選択肢となるだろう。  しかし等倍を超える高倍率マクロを目的にクローズアップレンズを使用する人はかなり少ないと思われる。主な用途は寄れないレンズの撮影倍率改善ではないだろうか。 テレコンバーター 【SIGMA ...

SD1におけるCFの速度が与える影響

 SD1は書き込みが遅い。  それはメディアを変えても殆ど変化がない。おそらく書き込みに必要な時間は少なく、画像処理にかかる時間がほとんどなのだろう。  あるいはSD1はもともとSDカード向けのモジュールをCFに変換して使っているという噂が存在しているが、それが真実ならばボディ側の書き込み速度がボトルネックとなっている可能性もある。  とはいえ、それは知識としては知っていたが実際にテストして確かめたわけではない。  今、3種類のCFが手元に存在している。せっかくなので確かめてみることにした。  条件は以下のとおり。 ・使用メディアは以下の3つ。  Transcend ...

Lens Kit(Capture Lens)をSAマウント化

 アクセサリの少なさに悩むSAマウント使いの皆さん、こんにちは。  Peak Designからレンズ交換を簡単にするためのアクセサリ、Lens Kit(Capture Lens)が発売された。Lens Kitはレンズ取付部単体での商品名で、Capture Camera ClipとセットとなったものがCapture Lensという名称で販売されている。私はCapture Camera Clipは二個持っているためLens Kit単体で購入した。  このLens Kit、例によってCanon EFマウント、Nikon Fマウント、SONY Eマウントの三種類しか販売されていない。他マウントユーザはKickstarterのコメント欄に「このマウントも出して!」と書き込んでいる状態だ。そのため要望の多いマウントに関しては将来的に対応される可能性はある。  しかし断言しよう。将来的に追加されるマウントはまずm4/3、奇跡が起きればSONY ...